日本のシロアリ被害の多くは、土壌性のシロアリである「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」によるものです。
しかし近年、外来種の「アメリカカンザイシロアリ」の被害や侵入がみられるようになり、問題視されるようになってきています。
「アメリカカンザイシロアリ」は在来種の「ヤマトシロアリ」「イエシロアリ」とはまた違った生態の為、非常に厄介な存在として恐れられています。
そんな「アメリカカンザイシロアリ」の恐るべき生態や被害について迫ってみたいと思います。
目次
アメリカカンザイシロアリとは?
北米原産の外来種で、原産地のアメリカ大陸では、カリフォルニアからワシントン州にかけての西海岸に広く分布しています。
アメリカカンザイシロアリの〝乾材〟という名前通り、家の柱や天井裏の梁、枠材さらには家具や建具まで乾燥した木材での被害があります。
日本の代表的なヤマトシロアリ、イエシロアリとの決定的な違いは、土壌性であるか、そうでないかという点です。
シロアリの種類と特徴 | |
シロアリの種類 | 特徴・種類 |
地下シロアリ | 地下(土の中)から建物に侵入し、家の木材などを加害 |
ヤマトシロアリ・イエシロアリ | |
カンザイシロアリ | 飛来によって侵入し、乾いた木材を加害 |
アメリカカンザイシロアリ |
アメリカカンザイシロアリは、土壌性のシロアリと異なり、床下からの侵入ではなく、家具などの搬入時や羽アリとなって侵入するケースがあります。
これまでの日本での一般的なシロアリ対策と言えば、床下に薬剤を散布・注入してシロアリの駆除や侵入を防ぐ「バリア工法」や、家の周囲などに毒エサを仕掛けて埋め込み巣の完全駆除を行う「ベイト工法」がありますが、この2つの工法は土壌性のシロアリに対する対策です。
アメリカカンザイシロアリは床下からの侵入ではないため、ヤマトシロアリやイエシロアリのような在来種のように土中に巣をつくることがないため、これまでのシロアリ対策が有効ではなく、本場アメリカでは建物全体をガス燻蒸処理が取り入れられています。
しかし日本は家と家が密集しているため燻蒸処理を行うことが出来ず、有効な対処をとることが困難と言われ、非常に厄介なシロアリなのです。
さらに厄介なのは、仮に燻蒸処理でアメリカカンザイシロアリを駆除したとしても、近隣の家やその周辺で生き残りや、まだ生息していたりするとした場合、それらが再度侵入し、再度被害にあうことも考えられます。
またそれを予防する方法は現在のところありません。
アメリカカンザイシロアリ | ||
シロアリ写真 | ||
職蟻(働きアリ)特徴 | 在来種よりも大きくて少々太め。 | |
巣 | 特別の巣は作らず、乾材の割れ目や継ぎ目など加害箇所が巣を兼ねる。 | |
加害特性 | 被害材表面の穴から、乾燥した砂粒状のフンを外へ排出する。 | |
羽アリの体色 | 淡黒褐色、頭部は赤褐色 | |
群飛時期 | 6~10月 条件や集団によっては1年中群飛する。 |
|
群飛時間帯 | 気温が急に上がった日の昼間に数十匹程度が何日かに分かれて少数ずつ現れる。 |
アメリカカンザイシロアリは、在来種のように「蟻道」をつくりません。
在来種は蟻道を構築し、その中を移動するため侵入ルートが確認できますが、アメリカカンザイシロアリはほとんど蟻道をつくることはなく、木の内部を食害しながら移動していきます。
そのため柱や家具などの見た目だけでは被害があることが分からず、被害の発見を遅らせるばかりか、駆除においても完全に調査を行う場合は、壁や天井など全て剥がして行わなければならないなど、大がかりなものとなります。
またアメリカカンザイシロアリは、加害箇所を巣として、あちらこちらに小さな巣を点々とつくっていくため、家中の調査が必要になります。
アメリカカンザイシロアリの被害
木材の年輪の部分は硬いため、在来種であるヤマトシロアリ、イエシロアリは
年輪部分を残し、木材の年輪に沿って柔らかい部分を食害していきます。
一方アメリカカンザイシロアリは、年輪など関係なしに食害するため、被害材は内部が空洞となってしまい、建材の耐久性に大きな影響を与えます。
巣の規模は小さく、群の数も数百から最高で数千頭であるため、少ないですが、木材に与える被害の影響ははかりしれません。
木材は3%食害されると、耐久性が30%落ちると言われています。
アメリカカンザイシロアリは完全な駆除が困難です
日本に生息するシロアリで木材を加害するヤマトシロアリやイエシロアリは
普通、巣は地中にあり、そこから床下に侵入し、土台や柱などの木材を食害します。
シロアリは適度な湿気を好みますので、被害部分は1階の床下や、壁の中などが中心です。
その為、床下に薬剤を散布することで駆除や予防などの工事が出来ます。
薬剤も効果が5年間ある為、新たな侵入の可能性は低いです。
しかし、アメリカカンザイシロアリはその名の通り、乾燥した木材でも食害し、
侵入経路もさまざまで、建物の二階部分の窓や、壁からなどでも侵入してきます。
羽アリの飛来によって侵入したり、家具などの搬入によって侵入するため
大変厄介なシロアリとされています。
ひとつひとつの巣が非常に小さく、一本の柱にいくつもの巣があったりもするので
被害の範囲も専門家が見ても特定しづらく、その内のひとつを駆除しても
解決にはならないので、完璧に調べるには、壁や天井を全てはがしてみなくてはなりません。
アメリカカンザイシロアリの被害は非常に厄介ですが放ってはおけません。
シロアリは早期の発見、対策が効果的です。
ではどのようにして被害を早期発見することが出来るのでしょうか?
被害を早期発見するには?
アメリカカンザイシロアリの一定の被害がある場合は、「粒状の乾いたフン」の発見が一番です。
しかしこのフンは、被害発生の初期段階では発見することは難しく、また糞を発見した場合でも、それがシロアリのフンだとは気付かずに発見が遅れてしまうケースがほとんどです。
「もしかして」と思った場合は、すぐに専門の業者に調査の依頼をしましょう。
アメリカカンザイシロアリの乾いたフンは、被害箇所付近や天井などからパラパラと落ちてきたり、部屋の隅や窓枠の隅、畳を上げると積もっていることがあります。
また被害は「羽アリ」によっても発見することが可能です。
アメリカカンザイシロアリは床下から侵入してくるのではなく、羽アリとなって飛来してくることが多くあります。
アメリカカンザイシロアリの羽アリは6~10月頃の昼間、柱や天井、窓枠などから小規模に発生します。
また、空を飛んで軒先や開口部などあらゆる場所から家屋内に侵入してきます。
羽アリは、群飛するとすぐに翅を落とし、オスとメスでカップルになり木の中にもぐるための穴を開けます。
この時にもぐるための穴を開けた箇所で、木粉が発生します。
この木粉もアメリカカンザイシロアリの被害発見の決め手となります。
さらに落した翅がみつかることもあるのでよくチェックするようにしましょう。
被害が進行すると共に、フンをしていくため、初期段階では気付きにくかったフンが大量に溜まり、振動などによって外へ排出されて被害を発見することが出来るようになります。
またアメリカカンザイシロアリの被害範囲は天井から床下までの非常に広範囲になり、木を使用してある家具などにも注意が必要です。
非常に厄介なシロアリですが、アメリカカンザイシロアリは、巣が小さく繁殖力も他のシロアリに比べると低いため、短期間に甚大な被害が出ることはあまりありません。
早期に発見することが出来れば、 家に致命的なダメージを受けることは少ないと言われていますが、実際は発見に遅れることが多いようです。
今後の対策としては?
アメリカカンザイシロアリは、1976年に東京で初めて発見され、それ以降本州、九州、沖縄等で被害が発見され、今後も各地で被害が発見され、分布を広げる可能性があります。
もともと日本へは、家具や梱包材など輸入によって持ち込まれていることが分かっていますが、他にも複数の侵入があったことも確認されています。
アメリカカンザイシロアリに対する完全な予防法は現在のところ無いため、早期発見をし、早期対策を行うことが一番の対策と言えるでしょう。
ご近所でアメリカカンザイシロアリの駆除を行っていた場合や、輸入家具がある建物、粉粒状の糞が落ちているなど、少しでも不安に思われた場合は専門家による調査を行うことをオススメします。
大切な家の状態を把握することこそがシロアリ対策の第一歩です。
当社では無料で点検・調査・お見積りを行っておりますので建物のメンテナンスの一環としてシロアリ対策をしっかりと行っておきましょう。
(株)プログラントではお客様第一主義としています。
お客様のご要望に出来るだけ添えられるよう休日・営業時間外でも対応できる体制を整えています。
羽アリ・シロアリの無料点検で大切なお住まいの状態を把握されておけば安心です。
点検についてはシロアリ防除の資格保有者がお伺い致します。
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問合せにつきましては、弊社ホームページのお問合せフォームに記入して頂くかお気軽にお電話下さい。
害獣・害虫・害鳥のスペシャリスト
株式会社プログラント 代表取締役日本有害生物対策協会 理事
藤井 靖光
【取得資格】
・公益社団法人 日本しろあり対策協会シロアリ防除士13510
・公益社団法人 蟻害腐朽検査士 熊本県-17-0042
・公益財団法人 文化財虫菌害防除作業主任者
・公益財団法人 防除作業監督者 防第16447号
・一般社団法人 住宅基礎コンクリート保存技術普及協会
・住宅基礎コンクリート保存技術士J21-0211
・一般社団法人 熊本県労働基準協会 特定化学物質四アルキル鉛等 作業主任者 第4350号
・建築物ネズミ昆虫等防除業 熊市保30ね第1号
・KOBELCO高所作業車第17号ー6・ロープ高所作業91
・狩猟免許
・罠猟免許
【得意なジャンル】
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施工種別 | 平米(㎡)あたりの価格 |
シロアリ予防 | 1,200円/㎡(税込 1,320円) |
シロアリ駆除 | 2,000円/㎡(税込 2,200円) |
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