お住まいに発生するネズミ、いわゆる「イエネズミ」と呼ばれる種類ですが、主に「クマネズミ」 「ドブネズミ」 「ハツカネズミ」3種類に分かれます。
【クマネズミ】
ネズミ目ネズミ科クマネズミ属のほ乳類です。
クマネズミの体長は、15~23㎝で、体重は150~200gで、ドブネズミより小柄です。
背中は黒色-灰褐色、腹部は薄い灰色や白色、大きい耳が特徴。
生息環境-
高所を好み、ビル・建物の天井裏など乾燥したところに住みつきます(高さ10㎝位のスペースを好む)。
近年、都市部ではクマネズミの大量発生が問題になってます。耐震構造のため、設けられた壁体内の空間。そのスペースさえ、
クマネズミの侵入路となっているようです。
耐震技術の進歩による建物の変化でさえ、自分たちの生活空間にかえてしまう、あらたな問題を抱えることとなっています。
身体的特徴・習性-
身体能力は非常に高く、登板もできる。 針金や配線なら渡ることもでき、垂直の壁もよじのぼることができます。都市部での
移動の際、カラダを壁にこすりつけるので、黒ずんだ跡が通ったあとに残る。
ジャンプ力も高く、1~2mは飛べます。齧歯類特有の鋭い歯は、薄い金属なら齧りきることが出来る為、侵入を防ぎきるのは、
難しいでしょう。
他の種類と異なり、脂肪を蓄える習性がないため、寒さに弱く、暖かいトコロ、都市部でしか冬が越せません。
繁殖・時期-
繁殖期は、主に春・秋。妊娠期間は3週程で1回の出産で6匹ほどの子どもを産みます。
生まれた子供も生後12週もたつと、子どもを産めるようになります。
ただし、年間を通して温度変化の少ないトコロに住んでる(ビル内とか)ものに関しては、1年中、生殖活動を行います。
【ドブネズミ】
ネズミ目ネズミ科クマネズミ属のほ乳類です。
体長は18~30㎝で、体重は200~500g ネズミといえど小動物としては大型のサイズになります。
背中は灰色、お腹は薄い黄色で、他のネズミに比べ、耳が小さい。
生息環境-
都市部や地下鉄構内、下水道などの水分の十分にある湿地を好む。ヒトの住んでいるエリア外の水田や河川にも
生息しています。
また、寒さに強い為、地下部や食品倉庫にも生息出来ます。 ただ、壁をのぼるのは苦手で高所への侵入は無く、
生息エリアは低層階に限られます。
身体的特徴・習性-
コンクリートの割れ目や、その下のスペースに巣をつくる。 土が盛り上がった場所に穴を掘り巣をつくる。
雑食性でなんでも食べます。肉食性が強く共食いをすることも。
泳ぎが得意でよく泳ぐ。基本的には夜行性で夜間であれば常に活動をしています。ですが、他の種類に比べ、警
戒心が強くないので、安全と感じるときは昼間も活動することもあります。
ドブネズミは寒さに強いため、冬眠をせずに活動し続けます。
意外かもしれませんが、水の中には積極的に入り、泳ぎも得意
下水管の破損した部分,地面を覆うコンクリートの割れ目 コンクリートの下の空間などに巣を作る.野外では,土堤や土が小高く盛り上がった場所の斜面に穴を掘る.水の中に飛び込み,よく泳ぐ.主に夜行性で夜間なら常に害のない状態では昼間も活動する
ドブネズミは寒さに強い性質もあって、冬眠などはせずに年中ずっと活動を続けています。
1日の活動ピークは朝方と夕方と言われていますが、
夜間であればどの時間帯でもドブネズミは活動をしています。
【ハツカネズミ】
ハツカネズミは家に侵入してくるネズミの中で最も小さい種類です。成獣の体長は6~10cm。性格が穏和で警戒心が低い。ほかの家ネズミと比べてもかなりサイズが小さいねずみです。
体重は、10gから25gぐらいと非常に小さい。
食性は主に食植性で、もともと農村環境に生息していて、農作物や貯蔵穀物を食害する。
河原、田畑、砂丘、家屋、商業施設など様々な環境に適応しており平均寿命は1年半ほどで、生後2ヶ月目から生殖可能となり年6~10回の子供を産みます。
ネズミの駆除を行うにあたって、まずネズミの習性や特徴を知る必要があります。
駆除を行うものの基礎知識を把握し、
どのような習性があるのかを知ることは、駆除対策を行う上で大切なことです。
ネズミの習性・特徴 | |
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1 | 夜行性 |
ネズミは基本的には夜行性。日没後や夜明け前に活発に活動し、明るい昼間はあまり活動しない。イエネズミのの中でも特にクマネズミは、天井裏などに営巣していることが多いため、寝室の天井裏に巣を作っている場合は、夜中(睡眠中など)の騒音被害に悩まされることもある。就寝前にはネズミのエサとなる、食べ残した夕飯や開封後の食料などは密閉した容器に保管するか、棚などに保管するなど放置しない工夫をしておくとよい。 | |
2 | 常に硬いものをかじる |
ネズミの歯は一生伸び続け、その歯を削るため、常に硬いものをかじって歯を削るという習性がある。歯を削らないと、前歯が伸び続けてしまい、エサを食べることが出来なくなって餓死してしまうため、色んなものをかじり、歯をすり減らす。これによりネズミのエサとなる食料だけでなく、壁や柱、建材や家具、電気配線などもかじるため、漏電の原因となったり火災を引き起こすケースがある。 | |
3 | なんでも食べる(雑食) |
ネズミは人間やペットが食べるものであれば何でもエサとしてする。 イエネズミの種によって好むエサの種類は多少異なるが、人間が食べ物とするもの以外でも、家畜の飼料や観葉植物、植木、石鹸、線香など意外なものも食害する。ネズミは体が小さく、胃が小さいので、1日の摂食回数が多いと言われ、1日に自分の体重の4分の1~3分の1の量を食べ、エサがなくなると、寒い時では1日で餓死してしまうと言われているため、ネズミを寄せ付けないようにする為には、食料品やネズミがエサとしてしまうものは、出来る範囲で片付けておき、日頃から食べこぼしたら掃除するなど徹底した清掃を行うことも大切。 |
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4 | 小さい穴や隙間を通りことができる |
屋内と屋外を出たり入ったりしているネズミが使用する出入口(侵入口)は、わたし達が想像するよりもずっと小さな隙間から。 大人のネズミで2~3cm、子ネズミでも1cm程の穴や隙間があれば簡単に侵入してくることが可能となる。一般的な住宅は、内壁と外壁、天井と床、というように壁が二層構造となっており、柱組みの隙間や水道・ガス・電気などの配管を通すスペースなどがあるが、一度家の中に侵入してきたネズミは、これらの空間を通路にし、壁内、天井裏などを簡単に移動することが出来る。ネズミが入れないような穴や隙間、またはひび割れ箇所でもかじれるものであれば、かじって穴を広げ侵入してくるため、ほんの僅かな穴やひび割れ箇所も、発見したらすぐに補修しておくことが必要となる。 |
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5 | 物陰に沿うように行動する |
ネズミは警戒心が非常に強いため、部屋の中央を横切ったり、人間がいる場所にわざわざやって来ない。ただし、イエネズミの種によっても多少警戒心の強さに差があり、ハツカネズミは好奇心旺盛なためあまり人間を恐れないが、臆病なクマネズミは特に警戒心を強くもっている。警戒心の強さの差はあるが、物陰に沿うように行動する点はどの種も同じであり、壁際や家具のすぐそばを通り、部屋の隅から隅へと移動するという特徴がある。 ネズミが通った痕の黒く汚れがついている所や糞が落ちている場所などは〝ラットサイン〟と呼ばれ、部屋の隅や窓際、家具などを注意してみるとネズミの通り道を特定することが出来る。このラットサインは、駆除時のトラップの設置や、侵入口の特定にも役に立つ。 |
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6 | 環境への適応能力に優れている |
都市部の複雑な構造物の中でもネズミが生息していないところはないと言っても過言ではなく、人間が環境を変化させてきたのにも十分に適応してきたため、低い場所を好むドブネズミが天井裏で発見されたケースや、高い場所を好むクマネズミが下水周辺で活動していたケースなど、ネズミの環境適応能力は大変優れている。ネズミ用の忌避剤などでも、最初は効果があったとしても、なかなか効果がなくなってくるなど、何にでも適応してしまうことが多い。 | |
7 | 集団で縄張りを持つ |
エサを求めてやってくるのと同時に、敵から自分自身や子ども達の身を守るための安全な場所で、寒さをしのぐことが出来る快適で暖かい場所であるため、ネズミは家の中に侵入してくることが多い。それぞれの種ごとに好む空間が違い、ひとつの住宅内でも、天井裏などの高くて乾燥した場所はクマネズミ、床下や水廻りなどの湿気の多い場所にはドブネズミとハツカネズミなどと、それぞれの縄張りをもつ。ひとつの集団は、最も優位にたつオスねずみ1頭、メスねずみ多数、その子ねずみたちで構成されており、たとえ同じ家族同士でも他の縄張りに入れば追い出され殺されてしまう。 | |
8 | 繁殖力に優れている |
ネズミは寿命が短いため、その分繁殖能力に優れています。「ねずみ講」「ねずみ算」という言葉があるように、一生のうち何度も繁殖を繰り返し、一度に多くの子どもを産むため、一度建物内に侵入されてしまうと、とても早い速度で数を増やしていく。そのため被害に気付いた時点で、出来るだけ早く駆除をすることを勧める。「ハツカネズミ」の名前の由来は、妊娠期間が約20日間であるという説があり、これは、それだけ早い速度で子が成長し、数を増やすと言うことである。 | |
9 | 学習能力が高い |
個人で駆除を行い、罠にかかったネズミは1、2匹程度が多いのではないかと思われる。ネズミ駆除は、この高い学習能力をもつ持ち主であるが故にとても根気がいり、困難だと言われる。ネズミ捕獲器や粘着マット等にネズミが捕獲されたら、すぐに始末しないと、仲間のネズミが、捕獲されたネズミを見て、あの捕獲器や粘着マットは危険な罠なのだと学習するため、次になかなか捕獲できないことがとても多い。集団で生活し、早い速度で繁殖するネズミは、罠にかかるネズミ以上に増えていく可能性が高い。 |
ネズミがもたらす被害はさまざまありますが、以下の4つに分類されます。
―ネズミ被害― |
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①感覚的な被害 |
不快感・悪臭・恐怖感・騒音 などの精神的な不安感 |
②衛生・健康被害 |
食品汚染・食中毒菌、感染症、寄生虫病などを媒介・汚染 |
③経済的な被害 |
食害・室内、衣類、寝具などの汚染 |
④安全面での被害 |
配線を齧られるなどして断線や漏電の危険性・ 漏電からの火災の可能性もある |
○衛生面での被害・・ねずみが媒介する危険な病原菌
不潔な菌の運搬者(1匹のネズミが菌類を運搬する能力はゴキブリの100倍以上!) イエダニの発生(ドブネズミの多くは頭部にイエダニが寄生しています)
糞尿の被害(エサ場近くの決まった場所にたくさん糞をします!排泄物には多くの病原菌が!)
○経済面での被害・・飲食店にとって特に深刻
食品・加工品・梱包材などの食害や、咬害のほか、電気配線、ガス管などの破損、それらの被害による停電や、漏電からの火災、爆発事故など多くの経済的な被害が発生します。
特に飲食店は、食品の袋が破けている場合などでもネズミがかじった可能性があると考えられ、経済的な被害の量が計り知れません。
○精神面での被害・・ねずみと遭遇・目撃するだけでもストレスに音の被害
(夜間、天井裏や壁内をうるさく走り回ります)
○安全面での被害…配線をかじられて事故や漏電火災につながる
かじられる被害(食品以外にも壁や天井板、電線もかじります)
ネズミ火災の原因は、配線を齧り、銅線がむき出しになった電気コード付近にある炭化したフンに引火することで火災へつながる場合があります。
実際に家の中にネズミが生息していたら、
出来るだけ早く駆除を行わなければなりません。
1日で家の中のネズミを全て駆除できることはほぼありません。
学習能力が高く、繁殖能力にも優れているため
全てのネズミを退治するのはそれなりの時間と労力が必要です。
環境的防除 | 「侵入に適さない環境を整えることによって防除」 |
侵入させない・エサを与えない・巣を作らせない | |
物理的防除 | 「物理的手段を用いて除去することによって防除」 |
粘着シート・カゴ・金網などの使用 | |
化学的防除 | 「化学合成や天然由来の薬品を使用して防除」 |
殺鼠剤や忌避剤の使用 |
まだネズミの被害がない住宅や、駆除後の住宅は
再発や被害防止のために、ネズミが棲みにくい環境にしておきましょう。
ネズミは「エサがない場所」「寒くて危険な場所」には寄り付きません。
逆にエサが豊富にあり、暖かく安全な場所には棲みつきます。
つまり、ネズミが寄りつかない場所をつくることが一番のネズミ対策となります。
重要なのは、家の中を常に整理整頓し清潔な状態にすることです。
エサがなく、巣の材料となるものがなければネズミは侵入してきません。
ネズミの侵入してきやすい場所は
○電線導入部と壁との隙間
○屋根の下の通気口
○戸袋の隙間
○換気扇やエアコンホース入口などの隙間
○配管と壁貫通部の隙間
○建物と基礎の隙間
○人目につきにくい場所の窓やベランダ
○壁などの穴やクラック箇所
など1、5cm程の隙間があれば簡単に侵入してきます。
侵入口が特定できない場合は、侵入してきそうな場所や
ここではないかという場所に小麦粉を撒いておくと足跡が残り
侵入経路を特定することが出来ます。
黒く汚れがついていたり、かじった痕が残っていたり
ラットサインが残っている場合もありますので、注意してみてみましょう。
ネズミ被害でお困りのご家庭や法人様は、早急な対応が必要です。
小さい体でさまざまな被害をもたらすネズミを駆除いたします。
① | ご相談・お問い合わせ |
「もしかしたらネズミがいるかも」「ネズミを発見した」など お電話・お問い合わせフォーム・ チャットにて受付ております。 現場の確認が必要な場合は担当者とお伺いの日程を お客様のご都合に合わせて決めます。 |
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② | 打ち合わせ・ご訪問 |
ご希望の日程と担当者との日程を調整後、指定日にご訪問。 ご相談内容・お困りの点など詳しくヒアリングいたします。 |
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③ | 現場確認 (点検・調査) |
実際に被害箇所・被害がある恐れのある場所を確認します。 被害状況や建物の大きさなど状況に応じて平均30分程度お時間をいただきます。 |
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④ | 調査報告・見積書の提出 |
被害状況など調査のご報告をします。 床下や天井裏などで被害がある場合、お客様に見えない部分の写真を ご自宅のテレビにてご覧いただくことが出来ます。 詳しくご説明し、最適なプランをご提案しお見積書を作成します。 |
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⑤ | ご契約 |
お見積りの内容でご納得いただいた場合のみご契約となります。 後日、ご家族で話し合った後でも構いません。 |
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⑥ | 作業工程等、打ち合わせ |
作業手順を確認し、お客様と担当の日程を調整します。 土日祝日でも対応可能なためお仕事をされている方でも安心です。 |
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⑦ | 工事着工~工事完了 |
ご契約書通りの日程、工事内容で施工いたします。 工事時間は被害状況、建物の構造によって異なります。 |
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⑧ | 書類送付・アフターサービス |
ご希望のお客様には施工時の写真をご自宅へご郵送または点検時にお持ちいたします。 また工事後の不具合、点検等のご希望がありましたらご連絡ください。 |
お問い合わせから工事終了までご不明点、問題等ございましたら
その都度担当までお気軽にお声かけください。
ネズミ 無料調査の内容 | |
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被害確認 | お客様からのヒアリングした被害状況や気付かなかった被害まで徹底的に調査します。 |
生息の有無 | 特にラットサインを調査しながらフン、かじった痕、足跡などを調査し巣や通路となる場所、侵入口の特定をし、フンの新旧、活動場所を調査した上でネズミが生息しているのか、またどの程度出入りしているのかを調査します。 |
実際に調査を行い、建物内にネズミが生息していた場合は、生息場所やフンなどからネズミの種類を特定します。 | |
環境調査 | ねずみが好む場所になっていないか、侵入口となる場所など建物の構造や周辺の状況などを確認します。 |
各種ご相談 | その他心配な点、ご不明点、各種ご相談など承ります。 |
ネズミ対策・棲みにくい環境へ | |
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エサをなくす | 開封後の食料や食べ残しを放置しない |
食品は蓋つきの容器や棚になおす | |
生ゴミは蓋つきのゴミ箱に捨てる | |
食器は食べたらすぐに洗う | |
仏壇の供え物・鉢植えなど植物等にも注意する | |
巣の材料をなくす | 布製品は清潔な状態でタンスや棚に収納する |
押入・クローゼット内の布製品は出来るだけプラスチックケースなどに収納する | |
新聞紙・チラシなどの紙類を放置しない | |
室内・床下・天井裏など清掃を心掛ける | |
侵入する隙間や 穴をなくす |
隙間や穴は金網や金属たわし等で塞ぐ |
ラットサインがあればその場所を塞ぐ (※ネズミが屋内にいる状態で塞ぐと閉じ込めることになる為、 追い出してから行うこと) |
以上のような環境的防除は、
ネズミが侵入していない建物でも予防として有効です。
実際に侵入が確認されている建物では、駆除を行います。
①鼠咬症
鼠咬症(そこうしょう)はネズミに咬まれて発症する病気で、咬み傷から「鼠咬症スピリルム」などの病原菌に感染そして発症します。
ネズミに咬まれた時に起こるのがほとんどです。
- 潜伏期間4~5日間
- 咬み傷が潰瘍化し、しこりとなる
- 手足の内側や関節周辺に発疹が出る
- リンパ節が腫れる
- 高熱、頭痛、嘔吐、筋肉痛が数日おきに繰り返される
- 髄膜炎や肺炎などの合併症を引き起こすこともある
【治療】
ペニシリンなど抗菌剤の投与を行います。適切な治療を行えば、経過は良好です。
【ネズミに咬まれた場合はどうすればいいか】
すぐ傷口を水道の流水で十分に洗い流し、受診して消毒の処置を受けます。
野生のネズミに接触する機会は滅多にありませんが、ネズミ捕りの仕掛けにかかったネズミを扱う時には咬まれないよう十分に注意してください。
ストレプトバチルスや鼠咬症スピリルム、モニリフォルミスなどの病原菌を持ったネズミに噛まれると発症します。噛まれてから7日から10日ほどで傷跡が赤く腫れ上がります。
体中に暗紅色の発疹が現れます。特に関節痛は耐えられないほどの痛みを伴うといわれています。
②ネズミに寄生するダニによるツツガムシ病
ツツガムシ病は、ツツガ虫というダニの一種が持つ「ツツガ虫リケッチア」が原因で起こる病気です。秋~春を中心に北海道・沖縄以外の地域でみられ、毎年全国で数百名の発症が分かっています。
ネズミは直接の原因ではありませんが、ツツガ虫はネズミの体にも寄生していることが多く、ヒトにも寄生して体液を吸うため、ネズミが大量にすみついている家屋では、ヒトもツツガ虫に寄生されやすくなってしまいます。致死率が高いので早急な治療が必要とされます
- 潜伏期間5~14日間
- 刺し口が水疱になり、咬まれて10日ほどでかさぶたになる
- 高熱が続く
- 胸、背中、顔・身体などに発疹が出る
- 重症化すると脳炎や肝機能障害などが起こることもある
【治療】
高熱や発疹の症状が出たら受診し、抗菌薬の投与を受けます。
③ウイルスに汚染した食品などから感染する E型肝炎
E型肝炎は、E型肝炎ウイルスに感染することで起こる感染症です。井戸水や加熱していない豚肉やレバーから感染することが多く、ネズミがウイルスを媒介することも分かっています。
- 潜伏期間15~60日間
- 倦怠感
- 発熱
- 吐き気・嘔吐
- 黄疸
【治療】
肝炎の一般的な対症療法が用いられます。軽症ならば1か月程度で順調に回復します。
【E型ウイルス性肝炎を予防】
衛生状態の悪い環境で感染しやすいウイルスなので、台所、厨房や倉庫はネズミの駆除をしっかり行い、常に清潔を保ちます。
④ネズミの齧った痕や糞排出・食品で起こるサルモネラ感染症
ネズミは夜になると、台所や倉庫など食物のある場所に現れます。
食品棚やパントリーなど保管してある食物をかじったり食物や調理器具に排泄したりします。
食物や調理器具がネズミのまき散らした病原菌に汚染されれば、食事を通してその病原菌を取り入れれば食中毒が起こる可能性があり危険です。
- 潜伏期間4~62時間
- 腹痛・嘔吐・下痢など消化器の症状が起こる
- 発熱・頭痛がみられる
- 場合により重症化
【治療】
受診して、細菌性胃腸炎の症状をやわらげる薬を処方してもらいます。症状の重い場合は、抗菌薬を利用する場合もあります。
【サルモネラ感染症を予防】
ネズミの駆除を行い、食物や調理器具などが汚染されないようにします。
サルモネラ菌は加熱、アルコール、台所用漂白剤で消毒することができるので、調理器具はよく消毒し、食品にはよく火を通すのも効果的です。
⑤レプトスピラ症
レプトスピラ症は、レプトスピラ菌の感染が原因で起こる感染症です。ドブネズミが主な感染源として知られレプトスピラ菌は、動物の尿を介して土壌や水から感染を起こします。
川遊びなどレジャーする方や家畜場が近い水田で農作業をする人に起こりやすい感染症ですが、ドブネズミのすむ下水溝や川辺の水も感染経路となるので注意が必要です。
- 潜伏期間2~21日間
- 発熱、倦怠感、頭痛・筋肉痛といった風邪のような症状がみられる
- 結膜が充血する
- 場合により無症状
- 重症化すると黄疸、出血、腎不全などを起こす
【治療】
ペニシリンなどの抗生剤で治療します。
【レプトスピラ症の予防】
皮膚に接触することで感染するので、下水溝など不衛生な水には直に触れないようにし、触れたらよく洗うようにします。
A-ネズミの及ぼす影響ですが、まず糞害です。
ネズミ体表にダニやウィルスを媒介しています。
ダニに関していえば、巣のみならず、部屋中に繁殖するケースも多くみられます。
体毛などを媒介して、レストスピラ等の感染症も可能性は低いにせよ、注意が必要です。
また、齧害も心配です。
食べ物もそうですが、テレビやパソコンの配線やコード。
それらをカジったことで停電を起こすといった事も。 火事を引き起こす可能性もあります。
ネズミの歯(門歯)は、なんと一生のび続け、1週間に2mm位ものびると言われます。
のび続ける門歯は、削っていないと、やがてのび過ぎて、モノを噛めなくなってしまいます。そのせいもあり、ネズミは硬いモノをカジって、
常に歯を削るとういう習性をもっています。
A-イエネズミに分類されるドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミ。
多少、好みは違うようですが、基本的には雑食です。
ドブネズミは、魚類・肉類を、クマネズミは穀類や昆虫類を、ハツカネズミは穀類や野菜を好みます。
住まいで狙われやすいものは、小麦粉を使うモノやお米やイモ類です。
食べ残しに関して、残ったら、テーブルの上にそのままのにしておかないで、すぐにパックやケースでキチンとフタをして片付けて
下さい。
A-その物音、動物の足音かもしれません
ネズミやイタチが生息しているかもしれません。その物音、どんな音ですか?「カタカタ」 と軽い音なら、ネズミ。
「ガタガタ」や「ドタドタ」とした重さを感じる音ならば、イタチのおそれがあります。
ネズミは、とても頭のいい生き物で、我々の活動する時間帯は、天井裏などに身をひそめて気付かれないようにしています。
イタチも同様に警戒心が強く、ヒトの気配がすると、隠れてしまいます。
ですので、物音がするのは、ヒトの活動が落ち着いた時間帯=寝静まる頃の夜間となります。
A-ネズミの痕跡(ラットサイン)
①糞の有る無し―部屋の角や端、台所の食べ物を置いてる付近。引き出しや押し入れの奥に5mm位の黒く、
コロコロしたモノは落ちていませんか?
②齧痕―台所にあるよな食べ残しは勿論、米袋や段ボールの底。 トレーのフタや配線コードもカジられる事もあります。
③音―天井裏などから聞こえる足音や何か「カリカリ」とカジる音。壁の向こう側から「チューチュー」と鳴き声が。
等の、痕跡が見つかればネズミがいると思って間違いないでしょう。